柄(ほぞ)の次は柄穴(ほぞあな)を掘ります
ここではじめて「のみ」を使います。
のみにも色々形種類がありますが
ここでは穴堀用の「むこうまちのみ」で掘ります
向こうの町が見えるくらいに掘れるから
「むこうまちのみ」というとか,,,
大工道具の名前は口伝といい
親方から子弟へ口から口へ言葉で伝えられてきた物が多く
名前の由来など説がはっきりしない物が多いようです。
のみの柄尻を玄翁(トンカチ)で叩いて掘り進みますが
固い材だと結構疲れます。
掘った柄穴に柄を入れてみますが
手加工品同士なので、はまり具合がきつかったり緩かったり
はまっても柄が傾いたりねじれたり
たとえ寸法通りに加工できたとしてもダメなんですよね
微妙に墨際を狙って「だき」(締まり具合)を効かせたり
数値で出てこない部分が多いので教える方も教わる方も
通じ合う部分が無いといけない、と思いました。
パソコンや机上の計算の世界から出てきた人には
馴染みにくい世界でしょうね。